グッドマンの法則とは

顧客ロイヤルティの分野では有名な法則に「グッドマンの法則」というものがあります

 

「グッドマンの法則」は第一法則から第三法則まであります

 

 

顧客ロイヤリティとは、顧客が「ブランド」「企業」「製品」「サービス」に対する信頼や愛着のことです

「グッドマンの法則」の由来

アメリカにて1975年と1982年の2回、それぞれ5年に亘り「アメリカにおける消費者苦情処理」の調査が行われました

その調査を担当したジョン・グッドマン氏が代表を務めていたTRAP社がまとめたデータの中から佐藤知恭氏が法則を見つけ「グッドマンの法則」と命名しました

 

アメリカにおける消費者苦情処理のデータをまとめた会社の代表がジョン・グッドマンという名前なので「グッドマンの法則」となったわけですね

 

顧客ロイヤリティに関係する法則なので普通に「Good Man=良い人(顧客)」的な意味かと思っていましたw

グッドマンの法則-第一法則

不満を持った顧客の中で苦情、クレームを申し立てないのは全体の96%

不満を持った顧客の中で苦情、クレームを申し立てるのは全体の4%

 

この大多数の不満を持ちながら苦情やクレームを申し立てない人たちが問題です

不満を持ちながら苦情やクレームを申し立ててくれない人の内、9割以上が無言で去って行く

不満を持ったが苦情、クレームを申し立てなかった人(全体の96%)の中で再度利用してくれるのは9%

不満を持ったが苦情、クレームを申し立てなかった人の91%は無言で去って行きます

 

つまり、不満を持たれるような製品やサービスを出してしまうと不満を持った人の91%、つまり全体の87.36%を引き止める術がないわけです

 

しかし、

苦情やクレームを迅速に解決出来れば贔屓客になってくれる可能性が上がる

実際に苦情やクレームを申し立てた人(全体の4%)の中で迅速に問題が解決され、納得した人の82%は再度サービスを利用してくれたり、製品を再購入してくれたりする贔屓客、リピーターになってくれます

 

それ以外の実際に苦情やクレームを申し立てた人の再利用、再購入率は

不満は残るが納得した人・・・19%

問題解決にそこそこ納得した人・・・54%

と、こちらもなかなか無視出来ない数字となっております

グッドマンの法則-第二法則

グッドマンの法則の第二法則は「口コミの波及効果」に関する法則になります

 

好意的な口コミより批判的な口コミの方が2倍以上広まりやすい

 

というものです

実際、製品やサービスのレビューというのは非好意的な内容のものが目立ちます

ポジティブな好評よりネガティブな悪評の方が広まりやすいということですね

少しニュアンスは違いますが「悪事千里を走る」という諺もあったりします…w

グッドマンの法則-第三法則

グッドマンの法則の第三法則とは

消費者の求める情報を的確に提供することで、消費者の企業に対する信頼を獲得出来るばかりか、好意的な評価、口コミの波及効果が期待出来ます

更に、製品の購入意志、サービスの利用意志が高まり、市場拡大の効果も見込めるというものです

 

この「グッドマンの法則-第三法則」を蔑ろにした結果が今の日本のメーカー企業の凋落です

家電にプラズマクラスターやマイナスイオン機能をつけたり、PCやスマホに不必要なアプリをプリインストールしていたり、見当違いで需要のない機能を提供しても消費者の信頼を失うばかりです

最後に

僕も「お客様サポート室」的な部署にいたことがありますが、クレームというのは受ける方も気持ちの良いものではありません

真当な意見から言い掛かりレベルのものまで様々でしたが…w

 

しかし、経営判断としては苦情やクレームの対応は今後の発展のためには無視出来ないものということが「グッドマンの法則」を知ればわかります

不満や苦情、クレームを買い取るというサービスまでありますよねw

 

グッドマンの法則を知っていれば、苦情やクレームのマイナス面だけにとらわれず、具体的な数字で判断し「点で見ず、面で見る」ということが出来るわけですね