「ゆとり教育」
2002年から(広義では1980年から)2010年代初期まで実施されていた学校教育の方針ですね
かなり悪い意味で使われることが多いですが、僕はこの教育方針には今も賛成していますし、ゆとり教育以上に優れた教育はないと思っています
「ゆとり世代」と揶揄されることも多く、悪い文脈で使われる言葉ですが、もちろんゆとり世代は悪くありません
これから教育を受ける立場だったわけですし、何の決定権も持っていない子供だったゆとり世代が悪い道理がありません
Index
ゆとり教育は最高の教育方針
なぜ、ゆとり教育が最高の教育方針かというと、学ぶためのモチベーションを重要視するからです
きっかけであるモチベーションはとても重要です
必要性から始まった学習は何百倍、何千倍も効率が違います
僕自身はいわゆる「詰め込み型教育」の世代ですが、子供の頃の必要性も理解させられないままの勉強より、大人になってからの必要から始まった勉強の方が何千倍も効率よく理解出来ます
子供の脳の方が吸収効率が良いにも関わらずです
もちろん、土壌となる知識の有無はありますが、それを加味しても圧倒的に効率が違います
何千倍というのは決して大袈裟な表現ではないです
この学習に於いて最も重要な要素である「モチベーション」「必要性」に重きを置いたゆとり教育は決して間違った方針ではありません
それどころか、これ以上の優れた教育方針は僕は思いつかないです
ゆとり教育の敗因は教師
そんな優れた教育方針であるゆとり教育が何故失敗したのか…
間違いなく現場の「学校の先生」が原因です
文科省や官僚が原因という声もありますが、そちらは主たる原因とは僕は思えません
それでは、「学校の先生」の何が悪かったのか…
「教師がゆとり教育の真意を理解出来ていなかった」というのが一番の原因ではありますが、大きく分けて3つあります
・学ぶことの意味、学び方を理解していない
・管理能力の低さ
・人格、品格の問題
学ぶことの意味、学び方を理解していない
これは教師本人が「自分にとって必要だから」「何はなくとも自分が知りたいから」という理由で勉強したことがないのが原因でしょう
ただただ大人に言われるまま暗記だけの勉強で、学ぶことの意味を理解してこなかった…
学ぶことの意味を理解していないが故に学び方もわからない
「学び方」を知らない人間に「学び方」を教えられる道理はありません
それでも、流れで何となく「学校の先生」になってしまった…
これは教師本人だけの責任ではなくその教師が受けた教育の責任でもあります
教育というのは何十年もの長期スパンで見るべき国家事業です
教育を受ける側が教育者になるという意味に於いても
だからこそ、ゆとり教育に早々に見切りをつけずに続けてほしかった…
ゆとり教育初期の段階では失敗の様相を呈するということは頭の良い人ならわかっていたはずです
それでも世論に阿ってしまったのか…
ゆとり世代から素晴らしい教師が出てくることを切に願います
管理能力の低さ
ゆとり教育というのは画一的な教育ではなく、個人個人に合わせたカリキュラムを組むようなものです
つまり、生徒の数だけカリキュラムがあり、教師はそれを管理しなければならないということです
確かに大変なことですが、優秀な人間であればそう難しくないと思うのですが…
むしろ、優秀でない人間が教師をしているということの方が問題なのかも知れませんね…
人格、品格の問題
教師すべてが、、と言う気はありませんが教師という職業に問題のある人が多いのも事実です
小さな女の子に興味があり学校の先生になったという輩もいますので元々問題のある人もいるとは思いますが、学校という構造上の問題もあります
先生からしたら毎日自分よりも弱い立場の人間(生徒)に囲まれているわけなので自制が効かず、自分が権力者になった気分になるのでしょうね
リアル「スタンフォード監獄実験の看守」状態になるのでしょう
だからこそ教師という職業は人一倍優秀で品格を備えた者がなるべき職業なんです
「小さい人間ほど権力を持つと暴君化する」という話を聞いたことがあります
教師だからといって理不尽を受け入れる必要はありませんが、子供相手にマウントをとって恥ずかしくないのか…と
大体、学ぶことをやめた人間に人の上に立ち、人に何かを教える資格はないです
と、矢鱈と教師が悪い!論を展開してしまいましたが、教師だって人間です
全てに於いて正しくあれ!とは言えませんが、ただの労働者ではないのも事実です
あと問題なのはやっぱり保護者(親)ですよね…
ゆとり世代の親も「詰め込み型教育」を受けてきたわけなので、ゆとり教育の真意を理解出来ず、教師に無理難題を押し付けてくるモンスターペアレントも多いのでしょう
そこは同情します…
総合的に考えて(ゆとり教育は今の日本には未だ早かったのか…)とも思えてきますが、それでも初期の苦難を乗り越えてゆとり教育を続けてほしかった…と無責任にも思ってしまいます