割れ窓理論、壊れ窓理論とは、アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが提唱した、軽微な犯罪も徹底的に取り締まることで、凶悪犯罪を含めた犯罪を抑止出来るとする環境犯罪学上の理論です
英語では「Broken Windows Theory」と言います
そのまんまですねw
例え小さな窓の破損でも放置すれば、誰も注意を払っていないという象徴になり、犯罪者が活動しやすくなってしまうということですね
周囲の人間のモラルや民度が低く、ゴミのポイ捨てや軽犯罪が頻繁に見逃され続けると、やがて大きな犯罪も起きやすくなります
これは「ハインリッヒの法則」にも通じるものがありますね
このように、関わる人間や所属するコミュニティを選ばないと自分が被害者になりやすくなってしまいます
「朱に交われば赤くなる」というやつです
Index
「割れ窓理論」を活用したニューヨークの例
あまり治安が良いというイメージのないニューヨークですが、「割れ窓理論」を活用し犯罪件数の激減に成功しています
ニューヨークの地下鉄の落書きを徹底的に消すことで、地下鉄内での他の犯罪発生率、重大犯罪の件数を大幅に減らすことに成功しました
仕事に於ける割れ窓理論
ビジネスに於いても「割れ窓理論」は活用されています
ディズニーランド・ディズニーシーの例
園内の小さな破損や汚れ、ペンキの剥がれなど些細な損壊も見逃さず、即座に修繕し、パーク内を綺麗に保つことで従業員だけでなく、来客のマナーも向上させることに成功しています
行ったことがある人はわかると思いますが、小さなゴミもキャストが即座に掃除していますよね
しかも、掃除しているということすら気付かれずに…
掃除すらもエンターテイメントにしています
スティーブ・ジョブズの例
1996年、業績不振に陥っていたApple社に復帰したスティーブ・ジョブズですが、そこからAppleを立て直す際に「割れ窓理論」を使ったと言われています
当時のAppleは派閥争いがあったり、社内統制がとれておらず「社内崩壊」の状態でした
そんな中、復帰したジョブズが最初に行ったことは「社内環境の一新」です
それまでのAppleは遅刻は当たり前、ペットを連れ込み仕事中にペットと遊んでいる社員までいました…
そのような乱れた秩序を是正し、生産的な社内環境を整えることで、その後のAppleの成功があったわけですね
恋愛に於ける割れ窓理論
仕事やビジネスだけでなく恋愛にも「割れ窓理論」は活用されます
例えば、誰とでもすぐに付き合ったり別れたりを繰り返していたり、不倫などの倫理観の欠如した関係しか築けない人間には、同レベルの軽い人間しか集まってきません
同レベルの人間同士は引き寄せ合い、その中で争います
「争いは同レベルの者同士でしか起こらない」というのはそういうことです
そして、一度人間関係の負のスパイラルに陥ってしまうと抜け出すのは容易なことではありません…
本当に素晴らしい相手と想い合いたいのであれば、先ずは自分が正しい人間であることです
このように、「割れ窓理論」というのは「仕事」「ビジネス」「恋愛」「人間関係」などあらゆる場面で活用出来ます
もし「仕事」「ビジネス」「恋愛」「人間関係」などで上手く行ってないなと思ったのならば環境や他人のせいにする前に自分自身が「正しくあれているか」「小さな不正を蔑ろにする人間だと見られていないか」という視点で省みてみると問題解決の切欠が見つかるかも知れないですね!