フィボナッチ数列と黄金比について

フィボナッチ数列というものがあります

映画「ダ・ヴィンチ・コード」にも出てきた数列ですね

黄金比とも深い関係を持つ数列です

 

 

フィボナッチ数列…何やら難しそうな名前ですが…

フィボナッチ数列とは

(1)1(2)1(3)2(4)3(5)5(6)8(7)13(8)21(9)34(10)55(11)89(12)144(13)233(14)377(15)610(16)987(17)1597(18)2584(19)4181(20)6765(21)10946(22)17711(23)28657(24)46368(25)75025(26)121393(27)196418(28)317811(29)514229(30)832040(31)1346269(32)2178309(33)3524578(34)5702887

※正確にはフィボナッチ数列の初数は「0」です

このように1、1から始まり「前の2項の和が次の項の値」という法則の数列になります

式で表すと…

Fn=Fn-1+Fn-2

となります

 

イキった名前の割には簡単な仕組みの数列ですw

しかし、それ以前の数を全て内包して進む数列のため指数関数的に数は増大していきます

記事:物事は指数関数的に進んで行く

フィボナッチ数列の名前の由来

フィボナッチ数列を本格的に研究したのは13世紀頃で「レオナルド・ピサノ」という人なのですが、彼の父が「ボナッチ」という名前でした

なので、「ボナッチ」の息子という意味で「フィボナッチ

というわけで「フィボナッチ数列」と呼ばれるようになりました…

フィボナッチ数列と黄金比

黄金比とは「約1.618」の比率のことです

この黄金比はフィボナッチ数列の隣り合った2項を割り算した「商」で求められます

順番に見ていくと…

1/1=1

2/1=2

3/2=1.5

5/3=1.66666666666667

8/5=1.6

13/8=1.625

21/13=1.61538461538462

34/21=1.61904761904762

55/34=1.61764705882353

89/55=1.61818181818182

………

と、このように黄金比の「約1.618」の比率に揺らぎながら近づいていきます

この「約1.618」に近づく揺らぎの様というのもなかなか趣き深いものがあります

素数の出現パターンや1/fなどと何か関係があるのか…

まぁその程度のことは既に誰かが気づいて実験しているのでしょうね…w
(調べてないけど…)

黄金比を持つ長方形

フィボナッチ数を直径とした円を並べると長方形の形に綺麗に収まります

フィボナッチ数-画像

この長方形の縦と横の比率は1:1.618となり黄金比の性質を持ちます

フィボナッチ数を直径とした円はデザインなどにも使われていて「Twitterのロゴ」「Apple社のロゴ」が有名です

全然有名ではありませんがLowerLeft.Worksのロゴもそうなんです…

LowerLeft.Worksフィボナッチ数-画像

 

そして、この中のそれぞれの円の中心点をつなげて行くと螺旋が出来ます

この螺旋を「対数螺旋」と言います

対数螺旋」は自然界でも見られます

自然界に於ける「対数螺旋」

・隼(はやぶさ)が獲物に近づく際の経路

・牛や羊の角、象の牙の造形

・貝の殻

・ヒマワリの種の配列

・銀河系の螺旋形状

 

ヒマワリの種のような小さいものから銀河系のような大きいものまで様々ですねw

これらは最初から「対数螺旋」の構造になっていたわけではなく、おそらく「効率」を求めて淘汰と進化、試行錯誤を繰り返しながらこのような形状になったのでしょう

「対数螺旋」や「黄金比」が美しいとされるのは「効率的」という理由が確実にあります

フィボナッチ数列、黄金比と音楽

フィボナッチ数列や黄金比は様々な芸術作品に見られます

「ミロのビーナス」「パリの凱旋門」「モナ・リザ」「サグラダ・ファミリア」「クフ王のピラミッド」など

日本でも「金閣寺」「唐招提寺金堂」「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」などがあります

 

もちろん音楽にも応用出来ないかとこれまでも研究された歴史があります

フィボナッチ数列を音楽で使用した音楽家はバルトーク・ベーラ(1881年3月25日〜1945年9月26日)がいます

その後も音楽でフィボナッチ数列や黄金比を組み込む試みはされましたが、いまいちな結果になっています

僕も周波数や和音の構成、リズム、チューニングなど数字の部分で利用出来ないかと試しましたが、ただ無茶苦茶になるばかりで意味があるようには思えません…

現在はフィボナッチ数列や黄金比というのは視覚に訴えるデザインなどで有用で、聴覚に訴える音楽などには使えないのではないかと半ば諦観しています…

 

しかし、DTMによって音楽人口は増えてきていますし、マシンスペックもこれから高くなっていくでしょう

その中で、新しい音楽の技法や構成、リズム、ジャンル、楽器などが出てくると思います

そのときに、フィボナッチ数列や黄金比が生きる音楽が発明されるかも知れません!

もしくは音楽人口が増えることによって数学的天才が現れ音楽との融合が実現するかも知れません!

まぁ僕では無理っぽいので未来の天才に期待です…w