ティム・クックが目指す10年後のApple

僕はずっとLogicというApple製のDAW(音楽を作るアプリケーション)を使っています

 

Logic9の頃から使っていて現在はLogic Pro Xです(WaveBurner復活してくれ…)

もちろんハードウェアもOSもApple製のものです

 

以前はiPhoneも使ってましたが、今はガラケー+MVNOのAndroidスマホに変えました

(スマホはあんまり使わないので…)

 

信者というほどではありませんが、Apple製品を長年使っていてそれなりにAppleには愛着を持っています

 

そんな僕から見ても今のAppleは利益至上主義に成り果ててしまい、革新的な企業とは思えませんでした

それが、或ることを知ってから実は壮大な展望があるのではないか…と思うようになったのです

 

 

利益至上主義企業に成り下がってしまったApple

2011年8月24日、スティーブ・ジョブズに代わり、ティム・クックがAppleのCEOに就任しました

それからのAppleの凋落は知っての通りです
ジョブズ前/ジョブズ後と揶揄されるまでになりました

ティム・クックはダメだな…

いやいや、ジョブズが凄すぎたんだ

やっぱりジョブズがいなきゃダメだな…

そんな声がネットを中心に囁かれ、Appleの評価は落ちる一方…

しかし…!!株価はゆるやかに上がっていきます

ティム・クック就任後のAppleの株価


CEO交代のあった2011年8月からのAppleの株価

CEO交代劇直後は下火ですがその後ゆるやかにに株価は上がっていきます

もちろん、ジョブズが築き上げてきたAppleというブランド価値のおかげもありますが、市場の評価としては、、、

やはりジョブズが強烈過ぎて、ティム・クックがジョブズを超えるとは思えなかった

しかし…!!目新しさはないが、結構堅実に利益を上げる優秀な経営者ではないか!!

 

…といったところでしょうかw


ティムの肝臓移植の申し出とジョブズの死

時系列が前後しますが、ジョブズは2003年に膵臓癌と診断されたが、周囲の忠告を聞かず手術を拒否し東洋思想的な療法を実践していましたが、9ヶ月後の検査で更に悪化していることがわかり、ついに観念して手術を受けました

 

復帰は出来たものの、予後は良くなく2008年には肝臓への癌の転移が判明

その際珍しい血液型にもかかわらず、ジョブズと同じ血液型だとわかったティム・クックは肝臓移植の申し出をします

肝臓は再生能力が高く、健康な人の場合、肝臓の65%を切除しても、1年ほどでほぼ同等の大きさまで再生可能です

そんなわけで、ティム・クックは肝臓移植の申し出をします

しかし、あのジョブズです

怒鳴り散らして拒否をします

(結局その後、別の人から移植を受けます)

 

結局、ジョブズの癌は全身に転移し、ついにその日が来ました

 

2011/08/24

「CEOとしての職務が継続できなくなったら話すと言っていたが、残念ながらその日が来てしまった」として、取締役会に辞表を提出し、AppleのCEOを辞任

涙を流す役員もいた

 

2011/10/05

膵臓腫瘍の転移による呼吸停止により死去

56歳没

最期の言葉は”Oh,wow”

ティム・クックCEO

そんな経緯を経て、ティム・クックCEOが誕生します

 

先代はあのスティーブ・ジョブズ

人間性、人格には問題があったかも知れませんが、、、

先見性、人を見る目、看破する能力、人を巻き込むカリスマ性、0スタートを怖れないバイタリティ

間違いなく超人です

エネルギーの総量と認識している世界が常人とは違うとしか思えない…

ヒトラーの言っていたユーベルメンシュ(超人)とはこんな人物のことではないだろうか…と思ったほどです

 

そんな超人の仕事を引き継ぐのです

プレッシャーは半端ないでしょうw

 

1つ驚いたのが、ティムはジョブズから生涯で十数度しか怒鳴られてないということです(意外と少ない)

 

勝手なイメージですが、ジョブズは毎日の様に怒鳴り散らしていて、近くにいたであろうティムは毎日の様にパワハラされていたんだろうと勝手に思ってましたw

 

ジョブズもティムを憎からず思っていたのでしょう

まぁ次のCEOに推挙するくらいだから当たり前ですが


ティム・クックはCEOに就任し何を思ったのか

これは想像になりますが……

尊敬していた(であろう…)ジョブズに移植を断られ、救えず自分が彼の築き上げたAppleのCEOに就任したわけです

 

もっと上手くあの時説得出来ていれば……

もっと早く癌を発見出来る方法があれば……

 

それを思わなかったはずがありません

 

説得出来なかったのは仕方ないにしても(ジョブズの性格的に…)癌を始めとした疾患を早期発見し、人類を病気の恐怖から救うことは出来ます

なにせ自分は時価総額世界1のAppleのCEOなのですから

人類を病気の恐怖から救うために必要なこと

・ウェアラブル機器に於いての圧倒的なシェア

・長期に亘って研究開発するための資金

 

これらを実現するために、ティムは少々強引な手段に出ました

ウェアラブル機器であるApple Watchの発売と利益率のいいモバイル事業への注力です

 

Apple WatchはクックがCEOになってから0から作った初めての製品ですが、あまり成功したようには思えません

しかし、人類をあらゆる病気の恐怖から救うという理念に沿って進んでいくとするならば、ウェアラブル端末は無視出来ない製品になります

それが、Apple Watch的なものなのか人体に埋め込むチップ的なものかはわかりませんが……

実際に、手の甲の親指と人差し指の間にチップを埋め込むやつとかありますよね

 

そして、モバイル事業に注力するあまり、母艦であるMacが疎かになってしまいAppleの求心力が落ちていたように思います

 

求心力の低下に危惧したのか、計画通りなのかはわかりませんがWWDC 2017でiMac Proの発表があったりしてMacの方も忘れてないぜアピールもあったりしましたw

 

ウェアラブル機器でのシェアと資金の問題は長い目で見ていく必要があるので、第一弾のApple Watchなどはただのジャブの可能性もあります

2017/09/12に発表されたApple Watch Series 3もLTE内蔵になり、順当に進化していっていますね

 

ここ最近のAppleの戦略も間違いではないのでしょう

大きな市場である中国向けにゴールドカラーの製品を出したりして収益を伸ばしたり

記事:ランチェスター戦略とは

 

そして、iOSにヘルスケアAppをプリインストールしていたりします

ヘルスケアAppは矢鱈と力を入れていますね
アメリカは肥満の問題もあるので、そういった国の事情もあるのでしょうが…

 

Apple Watchのヘルスケアに関する特許、技術

・血糖値の測定
・血圧の測定
・体温の測定
・発汗量の測定
・血中酸素濃度の測定
・静脈パターンの測定

 

将来的にこれらを常時測定し、異常があれば生命危機時の緊急連絡を自動で行ってくれるようになるでしょう


ティム・クックが目指す10年後のApple


端末やシステムはまだまだ精妙巧緻とは言い難い精度ですが、Wi-FiなどのICTインフラの強化、拡大、ビックデータの活用など情報通信技術も日々進歩しています

それらを踏まえたロードマップの先にあるのは不老不死、、、が実現可能かはわかりませんが、救えるはずの生命を救えないという事故は間違いなく減るはずです

ビックデータ解析が進めばもしかしたら、怪我や病気だけでなく、精神的な疾患すらも予防や治癒が簡単になるかも知れません

10年後、あらゆる病気は怖れるに足らないものとなり、もしかしたら人間ドック的なものもなくなっているかも知れませんね

そして、病院の経営が成り立たなくなり吸収、合併が進み病院の数が少なくなるという未来が来るかも知れません

 

家庭用コンピュータを作り、普及させたいと小さく始めた事業が、生命を救うという意義のある大きな事業になるかも知れないというのは夢のある話ですね

ただ思うのは、己の死すら人類の進化の糧となるスティーブ・ジョブズという人間はつくづく難儀だなとおもいました◯