エイリアス問題とスワンプマン(沼男)の思考実験について

エイリアス問題、スワンプマン(沼男)の思考実験というのは、自分自身の完全なコピーが出来たらどうなってしまうのか??

 

という同一性や自我に関する哲学的な問題です

 

この2つは似ているようで微妙に違います

 

 

エイリアス問題とは

エイリアス問題というのは自分自身の完全なコピーを作ることが出来たらどうなるのか??という問題です

 

つまりオリジナルの自分自身とそのコピーのまったく同じで寸分違わない人間が2人いることになります

 

もちろん、有している記憶も知識もまったく同じです

ドッペルゲンガーみたいなものですねw

 

エイリアス(Alias)というのは「別名」という意味です

 

Macを使ってる人はなんとなくわかる人も多いかと思います

何かのファイルを右クリックすると「エイリアスを作成」というのがあります

 

Windowsで言うところのショートカット

UNIXで言うところのシンボリックリンク

と大体同じ意味です

スワンプマン(沼男)の思考実験とは

スワンプマンの思考実験とは、ある男が不幸なことに沼のそばで落雷を受け死んでしまいます…

 

が、しかし!!!

偶然にももう一つの雷が沼に落ち、沼の汚泥と化学反応を起こした結果、死んだ男と原子レベルで全く同じ、同質形状の生成物が出来てしまった

 

もちろん、有している記憶も知識もまったく同じ

その名もスワンプマン!!

 

沼を後にしたスワンプマンは、死ぬ直前の男の姿でスタスタと街に帰っていく

そして、死んだ男がかつて住んでいた部屋のドアを開け、死んだ男の家族に電話をし、死んだ男が読んでいた本の続きを読みふけりながら、眠りにつく……

そして翌朝、死んだ男が通っていた職場へと出勤していく、、、

 

世にも奇妙な物語でありそうw


エイリアス問題とスワンプマン(沼男)の思考実験の違い

2つとも自分が2人いたらどうなるのか…という同一性と自我に関する哲学的な話しですが、1つだけ明確な違いがあります

 

コピー&ペーストなのか、カット&ペーストなのかということです

 

エイリアス問題はオリジナルの自分とコピーの自分、2人の自分が同時に存在しています

つまり、コピー&ペースト

 

スワンプマンの思考実験はオリジナルの自分は死に、コピーであるスワンプマンのみが存在しています

つまり、カット&ペースト

これらは現実には起こり得ない仮定の話しでしかないのか??

否です

生きている限りこの同一性と自我の問題からは逃れられません

 

人間の全細胞は約4年ですべて入れ替わります

4年ほど前の自分と今の自分は同じ自分であると言えるのか…??

 

そして、トランスヒューマニズムの1つにクライオニクスという人体を冷凍保存し、テクノロジーが充分に発展した未来が来たら復活させるというサービスも既にあります

(全身で2200万円くらいだそうです)

 

自分の体全部を冷凍保存するのではなく、脳だけを保存し機械の体で復活するという人もいます

 

そうした場合、最早今の人間の姿形である必要はないので、ファッション感覚で体の構造を乗り換えるという未来が来るかも知れませんねw